台北ヘヴン/台北日誌
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台北生活の体験日誌

#001-005
#001:ニイハオ・タイペイ[29/Aug/2000]

近くて近い国

最近日本では台湾のことを”近くて近い国”と呼ぶようだ。”ようだ”と回りくどい言い方をするのは、筆者が現在日本に住んでおらす、まさに台湾に住んでいるからにほかならない。

早いもので台湾の生活を始めてから1年半が経過した。しかし残念ながら、中国語はほとんど出来ない。決してサボっているわけじゃなく、本来しなければいけないこと(仕事!これをしなきゃ飯は食えねえ)に時間を取られているためだ。だが、最近(約2ケ月前)一念発起し、若干の余暇(週末)を語学訓練に費やし始めた。・・・では、ちょっとばかりご披露を‥‥"ニイハオ・タイペイ"‥‥まだこんだけトホホ。

さて、今後ここには台北での生活を通して感じたことを、書き残していこうと思う。いずれ台湾を離れる時に”近くて近い国”に感じられるようになれるように..

#002:恐怖の市民権[31/Aug/2000]

バスに乗るゴキブリ

この街の奴ら(ゴキブリ)はデカイ。私は何度も街の中をどうどうと歩いている奴らの姿を見た。台湾の奴らは立派な市民権を得ている。奴らはバスにも乗ってくる。

先日、私はバスの中で家族連れを見た。「つっ!つるんでいる!ファミリーだ!」大1匹と小4匹。周りの人には言葉が通じない。どうしようも出来ずに、冷や汗とバクバク鳴る心臓を抑えながら「ファミリーを見れたってことは、すっごい事やいね」そう思う様にと自分を落ち着かせた。台湾人は奴らにちゃんとした市民権がある事を知っているから、もちろん知らん顔をしている。
足の下は地獄図

ある時は、歩道のど真ん中で奴の死骸を見つけた。「ギャッ!」っとぶっ飛んだちょうどその足元に、なんと生きた奴がいた!どうしてこんな広い街の中で23cmしかない私の足元にいるのだろうか?"ザザッ"っと半分踏んだ状態で、ビックリして慌てて足を上げた。死骸の横で、半分死にかけたフラフラの奴がうごめいていて、それはそれは、まるで地獄図を見ているかのようだった。
飛ぶのだ!

奴らは元気いっぱい自由奔放で良く飛ぶ。飲み会の帰り道に、どこからともなくバッバッバッという羽音がした。"バサッ!!"奴が私の前方3m地点に着地し、小走りでこっちに向かって来た。体調10cm以上はあると思う、まるで地を這うミサイルのようだった。全身ロックを受けた私は、恐怖で硬直し、逃げることさえ出来なかった。横にいた旦那は、冷たく一言「よっぽど好かれとれんな」とはき捨て、追い払ってくれた。

私が奴らを見つけると、奇声を上げて騒ぎまわるので、旦那はウンザリしているらしく、「探しながら歩くな!前を向いて歩け!前を!」と怒られる。一人で歩いている時は、見たことが無いらしいので、まるで私が奴らを呼び寄せているかのような、とんだ濡れ衣を着せられる。
ペッタンコ

また、なんとも言えない、身の毛もよだつ話しを聞いた事がある。ある女性のスカートのお尻の部分に、ペッタンコに潰れた奴がついていたという話だ。足や触覚がきれいに伸びた状態で、つぶれた体液がジワリと周りににじんでいたと言う。流石の台湾人もこれにはビックリしたらしく、本人は声も出ず放心状態で取ってもらったということだ。きっと彼女は一生辛い過去を背負って生きていくのだろう‥‥

この街では、奴らは、雑踏の中ですれ違う人々と何ら変わりが無い。私にはまだ、見知らぬ人と同じように黙ってすれ違う事は出来ない。

#003:めし処[01/Sep/2000]

めしとビール

街には至るところに食堂や屋台があり、食べることには困ることのない台北だが、ほとんどの飲食店は21時前後に閉店となるため、深夜は以外と食事に困ることが多い。とはいえ、夕食を食べていない場合は、食べたくなるのが常であって、もちろんビールも飲みたい。だから太るわけだが、食欲を満たすことは健全な生活を送るためには不可欠であることをいいわけにしよう。

これまでの集大成としてめし処をまとめたので、参考にどうぞ。全てビールが飲める店です。ああ、台湾生ビールが飲みたくなってきたあ‥‥

#004:んこ[02/Sep/2000]

こんにちは、んこです

まったりとした感覚が、なぜ登山靴のようなスニーカの厚い靴底から神経に伝わってくるのか不思議だ‥‥それは、台湾にやってきた約1ケ月後いきなり襲いかかってきた。まるで”こんにちは、ようこそ台湾へ!”と言わんばかりに。

その日、カミさんは始めて台湾に来た。ようやく決定した台北での住まいを確認し生活の準備をするのが目的だった。俺は自慢げに”ここが!住まいだ!”と紹介する予定だった。台北は泥棒が多いためか建物の入り口は厳重にロックされているが、入り口の右側には訪問客用のチャイムや確認用のカメラが設置されている。そのチャイムを押して大家さんを呼びだそうとした時に悲劇は訪れた。

"ぎゃー!"カミさんが叫ぶ!晴天の台北の空は一転して暗転したように記憶している。そして俺の自慢(?)のスニーカを指差して震えていた。。。まだ、足元は確認していない。だが先ほどから不思議とまったりしたものを靴底から感じ取っていた。俺はおそるおそる足元を確認した‥‥

そこに"こんにちわ!"していたのは、まぎれもなく犬の"んこ"だった。”なぜ?こんな処に?”、”ホントに犬のだよな?”、”犯人はそう遠くではない?”などと考えこんでいる間にずいぶん時間が過ぎただろう。かなり動揺していたと思う。俺は静かに足を”んこ”から離し、さも冷静であるかのように”台湾はんこが多いから気を付けろよ!”と言った時にカミさんの肩がすでに笑いで震えて止まらなくなっていたことは言うまでもない。
安らぎ〜再び

時間は誰にも平等でやさしい。白昼に起きた悲劇は、夕方ごろには洗ってきれいになった靴底と共に、動揺していた俺を確実に安らぎへと導いてくれた。もちろん予定していた部屋のかたづけは無事終了したし、カミさんの肩の震えも止まっていた。そして空腹を満たすために、夕食に出かけることにした。小ロンポウ?チャーハン?などど迷いながら建物の外に出た俺は、郵便受け一杯に入れられた広告を目にした。それに手を伸ばした時、もう一度悲劇が起ころうとは誰が想像しただろうか。

‥‥しかも同じんこを‥‥

#005:傾向と対策=>台湾トイレ事情[05/Sep/2000]

知ることはタブー?

台湾へ来てからトイレへ入る度に疑問に思っていた。誰もそんな事は教えてくれなかった‥‥ガイドブックにも載ってなかった‥‥かつて触れてはいけない話題と思っていた台湾のトイレ事情について、その傾向と対策について検証してみよう。

流してはいけない
疑問1:なぜ個室ごとに大きなゴミ箱が設置されているのか?
解答1:台湾のトイレでは使用後の紙は流してはいけないから。

下水道管が細いから詰まりやすいというのが理由らしい。よく見ると「決して紙は流さないで!」という事らしき張り紙がしてある。或る所では「もし間違えて捨ててしまったら、つかみ棒で拾い上げなさい」とまで。ゆえに、他人の使用済みトイレットペーパーが、山積みになっている横で用を足さなければならない。しかも、使用済みの面が上に向いてて、大公開状態になっていてもお構い無しらしい。だから臭う。それを横目にでは、繊細な人は出るものも出なくなる。女性の場合は”汚物”があるから、更にたちが悪い。決して見た事のない他人の汚物状態を、目の当たりにしてショックを受ける。

のっちゃう?
疑問2:なぜ女性トイレで便座が上り、男性用になっているのか?
解答2:洋式便器を男性使用状態にして、その上に上がるから。

あの10cmもないスペースに足を乗せ、そんな不安定な状況で。。。考えただけでも感心してしまう。自分には決して出来ない(死んでもしたくない!)離れ技だ。しかも、通常は人が座る便座の状態でもその行為を行う奴もいるらしく、何度も便座の上にうっすらと靴の跡が残っているのを発見したことがある。”靴の型を照合し犯人を挙げてやる!”という衝動にかられる。
臭いんです
疑問3:なぜ台湾のトイレはこんなに臭くて汚いのか?
解答3:「没関係」精神だから。

「没関係(めいくわんしー)」は日本語で「気にしない、構わない、関係無い」ということ。台湾人は何かと「没関係」と言って物事を済ませる。通常、私はこの没関係精神については決して否定しない。むしろ竹を割った様な性格を感じ、見習いたいとさえ思うくらいだ。しかし、トイレでその精神を発揮されるとなると少々ムカつく。ゴミ箱があふれ返っていて、その原型さえも探し出せない状態でも、使用済みトイレットペーパーを、ゴミ箱が有るらしき付近に放り投げてある。たぶん「没関係」と思っている人が続いて入室したのだろう。そして時々床が濡れいるのは何故?って考えると恐ろしくなる。”もしかして、建てつけが悪く下水道がにじみ出ているのかも”と自分に言い聞かせて利用するしかない。(それも嫌だが‥‥)
結論:「没関係」精神のなせる技

全てが明白になった以上は、トイレは極力自宅でするしかない。外でする場合は、まず座れる環境に整える作業から行わなければならない。緊急事態の時は、残念だがそんな作業は間に合わないので、諦めて座るしかない。”その家の人のことはトイレを見ればわかる”と言われているように、”その国の発展状況はトイレを見ればわかる”と言った人がいた。しかし、台北においてはあてはまらないようだ。街中を歩いていると日本となんら変わりない発展状況なのに、トイレに関しては、表向きは洋式水洗の顔をしているが、まだまだ発展途上だ。中国大陸のトイレ事情を考えると台湾もやはり中華系民族だから、トイレに関する考え方が”おおらか”なだけなのかもしれない。

すべては「没関係」の一言で集約される。

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