台北生活の体験日誌

#131-135 |
| #131:マスクと一緒に捨ててしまえ![26/Jun/2003] |
マスク取ってよし
本日、交通部が台湾鉄道、MRT、長距離バスで義務付けられていたマスク着用を即日撤廃すると発表しました。ちょうど17日に渡航延期勧告が解かれた台北だが、最近は新規患者の発生もなく今日にでも感染地区からは除外される見通しとなっている。口元がすずしくなる、清清しいニュースです。
トロントも頑張れ
現在WHOの指定するSARS感染地区は台北とトロントです。トロントは残念ながら院内感染の再発でつらい目に遭ったが、これが全世界の大きな教訓となったことは間違いない。一刻も早く全世界で制圧宣言が出ることを望んでいる。まずは、台北が確実に解除されることが先決ですが‥‥
あやしいぞ
SARS感染地区を解除するWHO基準は「新規患者が20日間発生しないこと」です。本日、台北はこの基準が満たされたために感染地区撤廃が期待されています。つい2日前の24日には北京がWHOより渡航延期勧告・流行地域指定から同時解除されたことは記憶に新しいですが、実はその翌日(25日)に次の出来事が起きています。
渡航延期解除後、新型肺炎で1人死亡=北京
中国で14日ぶり新規感染者 新型肺炎、指定解除翌日に
おかしくはないっすか?あれだけ「集計方法に疑問がある」と疑っていたWHOが、北京の解除を新規発生が13日間なかったことで実施しています。メンツを重んじる中国人が、強い圧力をかけたとしか疑いようがありません。このSARSの問題はメンツで左右されるべきことですか?ここまでの被害になった原因が根本的に解決されていません。
SARSは新しい病気の問題とだけ受け取られがちであるが、実は違います。
初期段階で適切な対応が出来ていれば、国際社会の経済や生活に混乱をきたすことも最小限に留めることが出来た問題です。すなわち初期段階の事実を隠した(隠していないと言うかもしれないが‥‥)こと、その後も充分に情報を開示しなかったことが最大の問題なのです。メンツを重んじることは民族の文化なのでそれ自体に異論はありませんが、もしこんなつまらないことがメンツならば、そんなもんマスクと一緒に捨ててしまえ!
| #132:夏が来てSARSは去る[01/Jul/2003] |
7月ライラ
暦は早7月になりました。台北も連日最高気温37度前後を記録しており。暑い夏がやってきました。太陽の日差しがこれほど眩しいとは4年前台北に来て初めて知りました。まさに、突き刺すような日差しというのがぴったりです。
待望の感染地域解除は?
先月26日には新規感染者なし連続20日間を記録した台湾ですが、なぜかWHOは慎重に対応しています。解除後に再発と言う例もあるので、念には念を押しているのでしょう。
SARS感染地域指定解除、7月5日以降か(CBS)
WHOは台北に関しては30日間を目安にしているようです。先の日誌に書いた通り、いろいろ気になることもありますが、台湾の行政が落ち着いた行動で「国民はSARSの感染地域指定解除の時期に関心を持つよりも、SARSの予防などの防疫工作に重点を置き、SARS再発を防ぐべき」と声明したことに好感が持てます。
SARSは原因や感染経路が完全に特定されておらず、もちろん治療法も確立されていません。今年の11月頃には再流行するだろうという予測すらあります。感染地区から解除された国々では「我々はSARSに勝ったんだ〜!」、「マスクなんてもういらない!」と喜びを一杯に表現していました。もちろん圧迫された生活から開放されたので、当たり前の表現だとは思います。しかし、台湾行政の声明したように、一般市民がの出来る対策を取り、再発を防ぐことに目を向けさせることも大切なことです。
WHOが台湾に対して慎重な姿勢を取ったことは、理由はどうであれ、結果的に良い意識を台湾国民に植え付けるきっかけになったかもしれません。
夏が来てSARSは去る
台北日誌124:SARSは暑がり?で書いたことは当りました。パチパチ。
もう帰ってくんなよ〜♪(まだ、早いか‥)
| #133:のこったのこった[03/Jul/2003] |
台湾のこった
昨日7/2SARSの感染地域に指定されていたトロントが解除されました。トロントは5/14に一旦解除された後で、病院で再発し5/26に再指定された経緯があります。
で、のこったのは台湾‥‥。SARS指定地区解除基準について改めて検証してみます。
WHO基準
まず、昨日の記事より‥
| トロントでは6月12日に隔離患者が発生したのを最後に、潜伏期間の2倍に相当する20日間、新規患者の発生がなく、感染経路が絶たれたと判断した。 |
台湾の見通しについても書かれています。
| 残る台湾も6月15日に最後の患者が隔離されてから新規患者の発生はなく、このまま新規患者が出なければ、5日にも感染地域指定が解除される見通し。 |
先日の日誌#131:マスクと一緒に捨ててしまえ!では6/26が最後の患者発生から20日間と書きましたが、情報が入り乱れているようです。ちなみに先日の情報源は‥
ちょうどこの頃、SARS患者の認定基準に見直し等があり、曖昧な時期だったのかもしれません。面倒なのでこの件の検証はしませんが、改めてはっきりしたのは指定解除の基準は「20日間の新規患者の発生がない」ということです。
香港指定解除の検証
では、香港の場合はどうでしょう?6/23に次のニュースで伝えられています。
記事によると、解除理由は次の通り。
| 新規患者が最後に報告されてから潜伏期間の2倍にあたる20日間、新規患者が確認されなかったことを受けた措置。 |
ここでも「20日間の新規患者の発生がない」ことが理由として挙げられており、基準に沿ってとられた措置だということが分ります。
さて中国の指定解除は‥
6/24に渡航延期勧告と流行地域指定が同時に解除されています。しかし、ここでは解除理由は報じられていません。香港、トロント、台湾(見通し)では理由となる基準が記載されているのに何故でしょうか?これらの記事では新規患者未発生の日数にも触れられていません。
しかも、解除の手順として「渡航延期勧告解除」→「流行地区解除」と順番に解除されるはずが、同時解除の大判振る舞いです。いったいWHOはどうしたんでしょうか?
実は、6/24の解除に向けて次の動きがありました。
このニュースの概要は
北京市衛生局はWHOにSARSに関する評価レポートを提出し、渡航延期勧告の解除を申請した。WHOが渡航延期勧告を解除する条件は次の4つで北京は1の基準を満たした。
- 入院中のSARS患者が60人以下
- 新規感染者数が3日間で平均5人以下
- 現地の患者がすべて管理下にある
- 外部への感染拡大がない
入院患者46人全員の入院期間がすでに20日を超えており、ほとんどの患者に伝染の危険性はない。 |
ポイントは「渡航延期勧告の解除を申請した」こと「入院期間が20日間を超えた」2点ですが、どうしてこの申請でWHOは北京を感染地域から外す大盤振る舞いをしたのでしょうか?20日間という基準にはいろんな解釈があるようで、WHOはこの場合、他の国とは違う対応を取ったように見えます。
ちなみに、中国が感染地域から解除された翌日に次のニュースがありました。
(台北日誌#131と同じ)
この新規患者は疑わしい病例として入院していたらしい。しかしながら最後の感染者から14日間で新規患者が発生したのはどうやら事実である。すなわち、北京の感染地区解除は13日間で達成されたことになります。
筆者自身疑り深い視点で見ているせいもありますが、解除の判断は翌日の状況から見ても早計だったのではないでしょうか?新規患者の発表が意図的に遅らされたとも見てとれます。
扱いは異なる
WHOが各国に対して行った調査とその解除方針が正しかったかは、核心まで分らなかったが、報道を見る限りでは中国だけに対しては特別な配慮がされたような気がしてなりません。もちろん、本来あってはいけないことです。
中国風邪
今回のSARSは一部で中国風邪と呼ばれています。SARS初期発生の隠蔽、WHOオブザーバー加盟の妨害等‥実際の被害だけではない、中国大陸の犯した大きな風が台湾人の中を駆け抜けた気がします。
結局のこった台湾。まずは、順調に解除そして継続的な努力を望みたいものです。
ぐちぐち言っても
SARS感染地域ラストランナーで残る台湾。いよいよ明日は解除されるであろうXデーです。何とも歯がゆい思いがするので、ぐちっぽい日誌になっているこの頃ですが、無事解除されること、そしてまだ隔離されている人たちが全て回復してくれることをただ願うばかりです。
根本的に何も解決していないからこそ
年末の再流行も噂されていますが、治療法もないまま収束にあるのは大変憂慮すべきことす。冬までに残された時間はそう多くありません。WHOには加盟できなかった台湾ですが、今回の経験を元に国際社会と協力して治療法確立などの成果を挙げることは可能なはずです。大いに期待していますし、台湾の将来を左右する取り組みになるかもしれません。
| #135:祝!SARS情報局閉鎖![07/Jul/2003] |
予定通りSARS感染地域より解除
新型肺炎、WHOが流行終息を宣言(読売新聞)
新型肺炎を「制圧」=台湾の感染地域指定を解除−WHO(時事通信)
台湾の危険情報を解除=外務省(時事通信)
<新型肺炎>台湾の感染地域指定を解除、世界全域で制圧 WHO(毎日新聞)
WHOが台湾のSARS感染地域指定を解除、流行終息宣言(ロイター)
台湾渡航の危険情報を解除 3カ月ぶりにすべて消滅(共同通信)
新型肺炎を制圧宣言 WHO、台湾の指定解除(共同通信)
<新型肺炎>台湾の感染指定解除 世界的流行はいったん終息へ (毎日新聞)
7/5予定通り、台湾はSARS感染地区から解除されました。しばらくトップページに掲載しておりましたSARS情報局もめでたく閉鎖します。以下は最終更新データです。
| チェック |
|
SARS発生地域を旅行中もしくはその後
滞在後10日以内に次の症状を呈した場合
|
| 症状 |
SARS感染地域 |
38度以上の急な発熱
咳、息切れ、呼吸困難などの呼吸器症状 |
--- |
| 予防方法 |
1.免疫力のある体をつくる。適度な食事、運動、休息をとる。
ストレスを減らし、タバコを吸わない。
2.衛生に気を付ける。咳やくしゃみをするときには、手で口を覆うこと。
3.手を清潔に。液体石鹸で手を洗い、使い捨てのタオルで手を拭くこと。
4.くしゃみの後などの分泌物を手から洗い流すこと。
5.タオルを共同で使わない。
6.家の中や家具を清潔に保つ。
7.室内の換気を良くする。
8.呼吸器に症状があらわれたら、すぐに医者みてもらう。 |
|
| 台湾における患者数(可能性例) |
前日比:18/Mar/2003-03/Jul/2003
 |
WHO発表
|
7/3現在 |
患者数
(可能性例) |
674(-2) |
| 死者数 |
84(0) |
| 回復者数 |
498(0) |
台湾加油!! |
※数値は可能性例(疑い例)であり実際の感染者数とは異なります
渡航延期勧告解除!6/17
交通機関でのマスク着用義務解除!6/26
SARS感染地域解除!7/5 |
| 情報リンク |
| 公的機関 |
東京都立衛生研究所, 厚生労働省免疫所
香港日本領事館,財団法人交流協会, WHO |
| キーワード「SARS]にて記事検索 |
NIKKEI NET, Sankei NET |
| ニュース特集 |
Yahoo!, asahi.com |
| 予防方法 |
手の洗い方(LION)
お茶うがいが効果的!(煎茶〇、烏龍茶×) |
|