台北ヘヴン/台北日誌
CONTENTS HOME / 台北日誌 / 台北漫遊記 / ニヤリ北京語 CONTENTS
[←Prev] [Backnumber] [Next→]
台北生活の体験日誌

#171-175
#171:香港を旅行した西洋人の話[01/Apr/2004]
英語が通じなくなった

 1997年に香港が中国に返還され早7年となる。先日、香港を旅行した西洋人から聞いたところによると「4〜5年前と比較して、英語がほとんど通じなくなった」そうだ。

 返還後、多くの香港人が国外に脱出し、大陸人が大勢押し寄せてきたようで、今では生粋の香港人を見つけるのが難しいらしい。これでは、英語が通じなくなるはずだ。
大陸化

 町並みはゴミが多くなり、屋台の数が増えたそうだ。4年ほど前に筆者も香港に行ったことがあるが、そのときの印象は西洋とアジアが絶妙なバランスを保っていると感じた。今はアジア色、いや大陸色が濃くなってきたのであろう。

 その人は香港の友人宅に宿泊していた。中国人がどんどんやってきて商売をやっているが、売ることだけが目的で、香港から買うことはまったく頭にないらしい。

 1国2制度と歌われてきた香港政策も、大きな大陸の波に飲み込まれようとしている。言論の自由は、愛国心を身に付けろ!と言う圧力で封じ込まれようともしている。
#172:メンツ[02/Apr/2004]
メンツとは中国語

メンツ【面子】 〔中国語〕体面。
「相手の―をたてる」
三省堂提供「大辞林 第二版」より

 当たり前に使ってきたので気付かなかったがメンツとは中国語で、正しくはミィエンズと発音する。中国人は自分のメンツが潰されることを極端に嫌う。例えば、大勢の前で叱られた場合には、その人のメンツが潰されることになる。

 逆に台湾人はどうであろうか?これまでの経験から外省人の場合には、メンツを重んじる傾向にある。一般の台湾人の場合は、あまりメンツを感じることがない。人による差はあるものの、悪いことは大勢の前でも認め、吐き出した後にはケロッとしている。
メンツと騒動

 もしかして、選挙後のこの混乱はメンツによるものではなかろうか?連・宋候補は自分達が外省人であり、中国人であると言う意識を持っている。選挙運動中の大集会で、地面(アスファルト)に口付けをし「台湾のニオイがした」と滑稽なパフォーマンスをしたところで、「自分は台湾人」とは決して口には出さない。連戦の奥さんに至っては地面に口付けした後に、すぐさま口をふき取った。この様子がテレビに放映され、反感を買っていた。ほんの少し我慢すればいいのに‥

 外省人は中国大陸から移り住んだ人たち及びその子孫で、中国人の持つメンツもそのまま携えてきたに違いない。総統選挙の敗北は世界中が注目した中で、最大限にメンツを潰した。「こうなったら、敗北を認めてはいけない!徹底して抵抗だあぁ‥」ってなところではないでしょうか?

 もう一つメンツを潰された所がありますね。メンツの大国もまたしかりです。

 そう考えると選挙後の騒動は、そんなに簡単に収束するとは思えません。ダダを捏ねても、理屈に合わなくとも、イチャモンと言われようとも‥徹底して抵抗続けるはずです。メンツとはそれだけ根深いもののようです。
#173:幸せの感度[05/Apr/2004]
ちっぽけですか‥

 筆者はここ2年ほど、転職をして時間に余裕が出来たためか、ちっぽけな幸せを感じることが出来るようになりました。二人とも元気であること、乗ったバスに座席があること、ビールの栓を開ける音、ひいきのチームが勝ったとき、ふかふかの布団に包まるとき、早く目がさめてまだ時間が充分にあるとき、幸せそうな寝顔をみたとき‥。
もし、忙しさに追いまわされる日常だったら、大きな幸せを求め、なかなかこうしたことに気がつく余裕がありません。
幸せの感度

 今の台湾には一部ギスギスしたところがあります。

   どうしてそんなに不満に感じているのですか?
   なにかに追われて、見落としていることはありませんか?

 いろいろなスローガンが日替わりのように掲げられて、一部民衆は振り回され続けています。煽られつづけることで、不満だけが大きくつのり、根本の本質を見失っている気がします。幸せな気持は安定した自分をつくりますが、不幸せな気持は自分を不安定にさせます。幸せの感度を上げて、現状を見つめなおすことで、見落としていた本質を見極められるはすです。

 座り込みや、無論な論議を続ける時間があるならば、その間にちいさな幸せを見つめませんか?自分自身を見つめなおせば、どんどん対象を大きくして、最後には台湾のことを改めて考えてみると、いい答えが出ると思います。
お断り:台北ヘブンはまーったく宗教とは関係ありません。
#174:不謹慎にも程がある![08/Apr/2004]
朝日新聞

 朝日新聞はその報道姿勢からどこの国の新聞か分らないとまで言われるマスコミです。例えば、靖国神社参拝などでは隣の大国の御用伺いをして、否定的なコメントを引っ張り出しているという話まで聞いたことがあります。ホントかは定かではありませんが‥

 「日本経済は中国経済に支えられている!」と言うのが最近の一般論ですが、裏を返せばそれだけの技術と商品を日本が持っているからこそです。台湾もまたしかり。我々日本と台湾は中国に一方的に支えられているわけではありません。中国経済を支えている立場なのです。

 こうした経済動向の一般論のように、各社マスコミも注目の中国から締め出しを食わないように、手心を加えた記事を書かねばならぬのでしょう。もしかして、その最たるものが朝日なのかもしれません。

 疑いの目を持たずに情報を入手すると、自然に洗脳に合います。以前は疑問に思わなかった記事も、ところどころで、首を傾げることが多くなりました。

 ちなみに北京語学校の空き時間に朝日新聞を読んでいます。素晴らしい記事や、有益な情報も数多く掲載されています。決して、根底から朝日新聞を否定しているわけではありませんので、お間違えなく。
asahi.com‥

 台湾総統選挙に関する、大変お粗末な事件がありました。

朝日新聞HPに掲載されたアニメコラム「へその緒」

 裸の陳水扁総統が中国大陸とへその緒で繋がっており、銃弾によってへその緒から血しぶきが出ると言った内容です。こういうのは、ブラックユーモアとでも言うのでしょうか‥それで笑ってしまえと‥…

 中国と台湾のこの繊細な状況を、当事者や民衆の気持を考えず、バカにしているとしか思えません。しかも国家の最高権力者である総統を侮辱したことは、大変恥ずべきことです。

 もちろん、こうしたブラックユーモア作品は今に始まったことではありません。しかし、海外の作品が多かったのではないでしょうか?日本人にはこうやって相手を侮辱するような習慣はないはずです。例えば、海外の抗議行動で日本国の国旗を燃やしたり、製品や写真をめちゃくちゃにするような状況をテレビで見た時には、大変違和感を感じます。
すなわち、日本にはこのような卑劣、低俗な方法で相手を侮辱する文化はありません。

 朝日新聞には数多くの抗議があり、掲載を停止したそうです(上記リンクは保存サイトより)。「アニメコラムの狙い。へその緒は中国と台湾の絆。総統選挙終盤で銃撃事件が起きて独立派は勢力を盛り返し、台湾の独立を促進する流れに引き金を引いたことを表現した」というコメントを発表し、侮辱への謝罪は行わずに…。もしかして、今回の銃撃事件を朝日新聞は肯定しているのでしょうか。首を捻りすぎて、これ以上曲がりません。
#175:イラク邦人誘拐[09/Apr/2004]
君子危きに近寄らず

 戦争が終結しても、イラクは連日の報道の通り、戦場です。今一番人の命が軽い場所と言えるでしょう。昨晩、発生したイラクにおける3名の邦人誘拐には、ビックリしました。特に、アルジャジーラが放送したビデオはその生々しさを鮮明に伝えました。911事件、総統襲撃事件…そして邦人誘拐事件。最近の映像は、事実であるが故に、ショッキングすぎるものが多いです。

 拘束されている3名については同情、批判…いろいろとあるでしょう。しかし、今は無事救出されることだけを願っております。
アルジャジーラの無責任さ

 犯人が持ち込んだとされるビデオには手紙が同封され「自衛隊が撤退しない場合、放送から3日後に、3名を殺害する」と書いてあったようです。そしてアルジャジーラは日本時間の18:20に外務省にビデオ放送の件を連絡し、20時に放送しました。

 納得いかないことが多すぎます。
  • あまりに一方的で、本当に交渉する気があるのか?
  • 放送すること自体が、犯人に荷担しているのではないか?
  • 「放送から3日後…」と言うことは、期限3日間のストップウオッチを押したのはアルジャジーラである。無責任としかいいようがない。
 一体アルジャジーラって何様でしょうか?イラク戦争の際には東京にも支局開設したようですが、ビジネスの為なら何でもありなのでしょうか?本来ならばビデオ放送は今後の対応を含めて慎重に対応されるべき内容です。外務省にはそこまでの情報がなかったと思われますので、その時点で放送を止める手はなかったでしょう。

 この無責任さは事件を最も複雑なものとしました。

 ところで、犯人から持ち込まれたVCD中の映像ファイルのタイムスタンプや属性情報を見れば何か手がかりにはならないもんでしょうか?使われたCD-Rなども犯人居場所のキーになると思うのですが…(NHK特派員がAP通信から借りたVCDを紹介しているのを見て思いました)
難しい対応を迫られる政府

 自衛隊派遣の基本路線は変らないでしょう。当然挙がってくる自衛隊派遣の是非論争と、人質救出のムダのない手を打たなければいけません。翌日に副大臣が飛行機で飛ぶのは、遅いのではないかと…

 犯人の要求はただ1点「自衛隊の撤退」です。その理由はアメリカに荷担する同朋であることですが、実際現在の自衛隊の活動状況は人道支援のみです。水の確保、施設の補修など、すくなくともサマワには有益な活動となっているはずです。このことを犯人はちゃんと認識しているのか?意外にも伝わっていないのではないでしょうか。

 今、出来ることは現在の自衛隊の活動を正確に報道し、今のイラクにとって何がメリットなのかをちゃんと伝え、人質の即時開放を要求することです。これが出来るのは皮肉にもアルジャジーラであり、今回のビデオを流したことからもきちんと報道し、イラクの世論を正しくする責任があります。

 まだ、見えていない敵…3日間はあまりにも少なすぎます。

[←Prev] [Backnumber] [Next→]
Copyright(C) taipei@gata.to